
世界には、多くの優れたPerforming Arts Schoolがあります。
そうした学校に共通しているものの一つが、自分たちの劇場を大切に育てていることです。
劇場は、単に作品を発表する場所ではありません。
日々積み重ねてきた努力を形にし、仲間と共に挑戦し、時には悔しさを経験しながら成長していく。
そのすべてを受け止めてくれる場所です。
ユースシアタージャパンにも、
関東には「横浜YTJホール」
関西には「THEATRE129」
という二つの自社ホールがあります。
教育を目的とした団体が、自社ホールを持ち、年間を通して作品づくりを続けられる環境は、日本では決して当たり前のものではありません。
私は、この環境こそがユースシアターの大きな財産であり、メンバー一人ひとりにとって、かけがえのない学びの場だと感じています。
自社ホールがあるからこそ、作品ごとに舞台演出を積み重ね、照明や音響、美術にまでこだわりながら、一つひとつの作品を丁寧に育てることができます。
また、年間を通して継続的に公演を行うことができるからこそ、多くのメンバーに挑戦の機会が生まれます。
舞台に立つ経験は、一度きりの特別な出来事ではありません。
何度も挑戦し、前回できなかったことに向き合い、新しい役や作品に出会いながら、自分の成長を実感していく。
その積み重ねの中で、表現する力だけでなく、努力を続ける力、仲間と作品をつくる力、自分を信じて前に進む力が育っていきます。
舞台の価値は、客席の数や建物の大きさだけで決まるものではありません。
本当に大切なのは、その劇場でどれだけ多くの挑戦が生まれ、どれだけ多くの成長が積み重ねられてきたかです。
劇場には、それぞれの歴史があります。
ユースシアターの劇場にも、数え切れないほどの努力、拍手、涙、そして笑顔が積み重ねられてきました。
私は、その積み重ねこそが、劇場の本当の価値だと思っています。
舞台芸術は、一度大きな舞台に立つだけで身につくものではありません。
同じ劇場で何度も挑戦し、自分の成長を感じ、新しい作品と出会い続ける。
その繰り返しが、本当の実力を育てていきます。
世界中の優れたPerforming Arts Schoolが、自分たちの劇場を大切にしている理由も、まさにそこにあります。
劇場は、建物ではありません。
文化を育てる場所です。
私はこれからも、横浜YTJホールとTHEATRE129が、メンバーにとって「いつかまた戻ってきたい」と思える場所であり続けてほしいと願っています。
そして、この劇場で生まれる一つひとつの作品が、ユースシアターらしい文化となり、次の世代へ受け継がれていくことを心から願っています。
私たちには、誇れるホームがあります。
これからも、この劇場で生まれる作品、この劇場だからこそ育まれる成長を、皆さんと共につくっていきたいと思います。
ユースシアタージャパン劇団代表
ジョアン・ラスボ




