• TOP
  • NEWS
  • 【Interview vol.4】英語と多様性を楽しみながら学ぶ!"違い"を受け入れて世界を広げよう

【Interview vol.4】英語と多様性を楽しみながら学ぶ!"違い"を受け入れて世界を広げよう戻る

2022/07/15


今年の夏に上演されるYTJオリジナルミュージカル「wordplay」。そのプロジェクトマネージャーを務めるグレゴリーさんにお話を伺いました。

まず、簡単なプロフィールを教えてください。

グレゴリー・ウルフです。アメリカ出身で、アメリカの大学で演劇を専攻し、演技や演出、新しい作品のつくり方を学びました。幼少期や学生時代に留学生として日本に来たことはありましたが、社会人になってから日本に来て、神戸の公立中学校でアシスタントとして英語を教え、子供とかかわる活動を経験していたなかで、YTJを知り「これは僕がやりたいことと、ピッタリ!」と思い、入社しました。
現在は、新しいコンテンツを開発する業務をしていて、YTJオリジナルミュージカル「wordplay」のプロジェクトマネージャーを担当しています。


プロジェクト内ではどんな役割を担っているのですか?

作曲をしてシーンを描き、これらを合わせたミュージカルを創ること。他のスタッフと協力して創りますが、YTJはミュージカルやコンテンツを通じた活動を行っているので、学校や英語教室のように文法・単語を学ぶというよりも、英語のセリフやシーンを通じて学んでもらうことを目的として作品づくりをしています。


今年で3回目の上演となる「wordplay」。これまでと違うポイントや、新しい取り組みはありますか?

「wordplay」はまず2020年に短縮したバージョンを上演し、去年は初めてフルバージョンを上演しました。

wordplayプロジェクトの準備としては大きくは二つ。一つはコンテンツ自体のクオリティを保つこと。台本のセリフが面白いか、キャラクターが伝わるか、曲は歌いやすいか、など毎回改善しています。
もう一つはYTJメンバーとYTJスタッフがプロジェクト成功にむけて具体的な準備を整えることです。例えば、オーディションやレッスンはどうやって行うのかなど、全国にスタジオがあり参加する所属クラスもたくさんあるので、誰がどのようにレッスンを行い、立ち位置を決めるかを考える。

今年から小学2年生以下のクラスでも「wordplay」に関するコンテンツをする予定です。英語を楽しみながら多様性にふれられる機会を、より多くのYTJメンバーと家族に提供したいと考えています。

また、今年は「wordplay」に1,000人以上参加してくれているので、皆が一つの目標にむかって公演やコンテンツを成功させるために、案内の仕方などコミュニケーションについて考えることも重要ですね。


「wordplay」の作品コンセプトは?

簡単にいうと、子どもたちが英語、多様性、想像力を楽しめること。そのなかにたくさん歌やダンスがちりばめられています。

また「wordplay」を日本語訳すると”言葉遊び”や”言葉の劇”。その”劇”に出演するのは誰なのかといえば、「文字(アルファベット)」ですよね。AからZまで、それぞれに命がふきこまれ、個性豊かなキャラクターとなって登場。ファンタジーではありますが、このキャラクターたちは人間と同じように、ひとりひとり違う個性を持っています。


「wordplay」のストーリーを簡単に教えてください。

wordplayの世界では、いろいろな文字があらゆる島に住んでいます。気の合う仲間とだけ一緒にいて、他の島にいる文字たちとは性格や価値観が異なるのでお互いに関わり合うことを怖がって、別々の島に暮らしていました。
そんななか、あるひとつの文字は自分自身のアルファベットが何なのか分からずに過ごしていて、謎のメッセージが送られてくる。その謎を解き明かして自分のアルファベットを知るために、他の島に行き文字たちと出会い、多様性を認め合う冒険ストーリーです。


そのストーリーが生まれた経緯やキッカケは?

生まれた経緯は、まさに”コラボレーション”だったと思っています。
YTJに入社してから「どんなミュージカルをやりたいか?」と話をしていて、あるスタッフが「小学3~4年生対象のミュージカルをやるのはどう?」と提案してくれたんです。確かに、彼らが主役になるような経験ができて、さらに成長してもらえるような新しいコンテンツを考えたい!と思いました。

あともう一つは、アルファベットで何かコンテンツをやりたかった。その2つと、他のスタッフの考えをすべて1つにまとめて、僕が「アルファベットミュージカルを創るのはどうですか?」と提案したのが「wordplay」誕生のキッカケでした。


「wordplay」の魅力のひとつは、個性豊かな26文字のキャラクターたち。アルファベットを題材にしたいとおもった理由はありますか?

アルファベットが「多様性」の象徴だと感じていたんです。それぞれ、役割が違うからこそ役割を果たすことができる。例えば、同じアルファベットがずっと並んでいてもその文章に何の意味もないですよね。

そして、YTJメンバーにどうやって工夫して英語を教えるかという話をYTJスタッフとしていたとき、単純にアルファベット順に“Apple,Banana,cat…etc”といった普通の単語を教えるのではなく、YTJの教育理念として「目標を設定する」「多様性を認め合う」などがあるので、それらに紐づけた単語にしてミュージカルにするのが良いよね!となって。

キャラクターの名前に、Aは「aim(目標)」、Bは「bond(絆)」、Cは「challenge(チャレンジ)」などとありますが、この言葉は適当に選んだわけではありません。人間にとって大事なスキルや心得を表しています。もちろん、ダンスや歌が上手になることは素晴らしいこと。
ただ、学校やYTJ以外の場所など、どこであっても人と関わるうえで必ず役に立つことを選んで、YTJメンバーが学ぶ心得を楽しくストーリーとして表したかったんです。
 

英語遊びを楽しみながら多様性に触れることができるミュージカル、ということですね。誕生の背景から、「wordplay」の強いメッセージを感じました。

「wordplay」の目的は2つあって、ひとつは多様性を認め合い、それを伝えること。YTJはスキルも大切だけど、人間として成長できるようYTJの基本理念を作品のなかにとりいれたくて。そのなかでも重要な「多様性を認め合う」を作品のテーマにするのがいいのではないかな、と考えたからです。

個人的な意見ですが、YTJは教育とエンターテインメントの活動を行っているので、教育にかかわっている団体や人であれば、子どもの「人間としての成長」を考えるのが良いと思っています。例えば、テストでいい点数を取って、ダンスが上手にできるだけで幸せな人生をおくることができるか?技術だけでは社会に貢献できるものも限られてしまうかもしれません。
幸せな人生をおくったり社会に貢献するためには、自分と他の人のアイデンティティー、特に自分と違う人をどう考え認めるかについて考えることが、人間として大事なことです。

もうひとつは英語を楽しめること。そしてアルファベットがテーマになっているので、全編英語で上演したかった。例えば学校で英語を学ぶときに、テストで文法や単語がでて正解を答えなきゃいけない。でもその正解を答えられなかった人には「英語=楽しくない」となってしまう。「テストでいい点数をとること」がゴールになってしまっているので、英語を心から楽しめなくなる人がでてきてしまう。「wordplay」の世界ではとにかく英語を楽しんでほしい。英語遊びができる経験を、YTJメンバーたちに提供したいと考えたんです。


作品のなかでも、特に「英語遊び」や互いを認め合うような「多様性」が描かれているシーンはありますか?

すべてのシーンに大事にしていることが入っているんですが!(笑)
特徴的なシーンでいうとFとMが登場するところ。Fの性格は「楽しさ(fun)」なのでいつも遊んでいますが、反対にMは「行儀(manners)」で礼儀をわきまえて正しいことをしましょう、といった感じなので喧嘩になりやすい関係なんです。その喧嘩になりやすい原因は自分の考えに固執していること。でも最後に、Mが「ちょっと楽しんでみよう」、Fは「礼儀正しいことをやってみよう」と変わろうとする。
それを音楽とダンスで表現するので、最初にFが歌っていたメロディーを最後にはMが歌い、FはMのメロディーを歌います。ダンスも同じです。

「wordplay」は全編英語なので字幕もありますが、歌やダンスなど芸術の力もかりて、出演するYTJメンバーや観劇するお客様にも英語を楽しんでもらいたいです。
 


「wordplay」への出演を通して、YTJメンバーに学んでほしいことは?

小学生2年生以上なら「wordplay」を1回以上経験するチャンス、つまりあらゆる役に挑戦する機会や可能性があります。それを楽しんでほしい!
大きなプロジェクトをつくるには、ひとりひとり役割は違いますが、それぞれやっていることに必ず意味があって。言葉や頭で理解することは難しくても、心で感じ取れるかもしれません。

例えば、昨年はGだったけど今年はMになって、Gは別の人がやっている場合でも、他の人のパフォーマンスをみて「ここがよかった」「役に自分の個性を取り入れていてすごい!」など思うことを大切にして、ぜひ自分自身に取り入れるよう行動してみてほしいです。


そういった想いをYTJメンバーに直接伝える機会はありますか?

オーディションの時に「皆それぞれに希望の役があると思います。オーディションなので希望の役になる人もいればならない人もいる。最終的にどの役になっても、自分の役の好きなところを考えてみてください」と伝えました。
「どんなところが好きですか?」と後日聞くと、好きなところをたくさん話してくれたメンバーもいます。

また昨年行われた強化練習会で、あるYTJメンバーのお弁当に「wordplay」の文字とメンバーが演じる役のキャラクターが描かれてたんです。そのメンバーと保護者の方が、メンバーが演じる役に価値があるんだと認めてくれたんじゃないかなと。 どんな役になっても価値がある、役割があるということを言葉として伝えなかったとしても示してくれているひとはいると感じて、とても嬉しくなりました。
 

子どもたちだけでなく、保護者の方(大人)に伝えたいメッセージは?

もしご自身の子どもが「wordplay」に参加するYTJメンバーなら、その子の優しさを認めて励ましていただけたら嬉しいですね。

家族が子どもに与える影響はとても大きく、彼らは色々な道にすすむ可能性を秘めているので、大人の反応や言葉で進む道がかわってきます。

具体的にいうと、受験は一番心の優しい人が受かるわけではない。いい点数をとった人がいい学校に行きます。それは社会や他人に認められることになるので、自分の子どもにそのような道にいかせたり、勧めるのは簡単。
ただその子どもの立場になって考えたときに、点数ばかりを評価する社会にいきたいと思うでしょうか。

しっかり勉強して、新しいことを学んで、知識をのばすことは凄いことです。
「wordplay」に出演するメンバーが英語が上手く話せて、完璧に歌えるのも良いですが「wordplay」プロジェクトや作品自体、プロセスも通して大事にしてきたのは自分と違う人に優しく接して、多様性にふれること。他の人に認められ、励まされなくても、保護者の方が彼らなりの優しさに気づいていただけるようお願いしたいですね。


英語や多様性を学んだYTJメンバーには、将来どんな人に成長してほしいですか?

壮大といわれるかもしれませんが正直にいうと(笑)、世界平和につながる具体的な行動ができる人間になってほしいです。

「世界平和を目指そう」と言う人は世の中にたくさんいるとおもいますが、なぜ実現しないかというと、具体的な方法や世界平和を実現するまでに立ちはだかる壁の乗り越えかたが分かっていない。その壁とは「自分と違う考え方の人が怖い」ということ。
政治家、サラリーマン、カフェの店員、先生…たとえどんな人になっても自分と違う人を受け入れ、偏見をなくし、自分と違う人の価値観を認めれば世界平和につながる行動ができる可能性が高くなると思っています。
 


最後に「wordplay」に参加するYTJメンバーへ、メッセージをお願いします!

ひとつひとつのキャラクターを通じて英語遊びに触れると思いますが、まずは自分自身や周りにいる人たちの性格に紐づけてみて、多様性について考えてみてほしいです。
今年は「wordplay」コンテンツの幅も広がり、初めて「wordplay」へ参加するYTJメンバーもいると思います。「自分のなかに、この役の性格はあるかな?できてるかな?」とか。また「この部分は他の人にもあるんじゃないかな?」「皆できているよね!」と認め合いながら、ぜひその時間を楽しんでもらえたら何より嬉しいです。


「wordplay」への内なる思いを熱く語ってくださった、グレゴリーさん。これまでの「wordplay」の思い出写真を見せながら話す姿はとても温かく、YTJメンバーへの愛が溢れていました。グレゴリーさん、貴重なお話を聞かせてくださりありがとうございました。
 


★☆ wordplay 2022 劇場チケット好評販売中 ☆★
関東公演・中部公演完売!関西公演も残席残りわずか。
この夏のアルファベットたちの大冒険を、ぜひ劇場にてお楽しみください。
チケットご購入はこちらから